
『血管迷走神経反射性失神』をご存知でしょうか?長いし、漢字ばっかりだし、ピンとこないかもしれませんが、失神(いわゆる気を失う症状)の原因1位なんです。気を失うまでは行かなくても、前段階くらいまでは経験したことがある方が多いのではないでしょうか?

健康な人であっても経験する可能性がある身近な失神『血管迷走神経反射性失神』。
失神の原因自体は大したことなかったのに、倒れたときに頭を打ったり、駅のホームから落ちたりしたら目も当てられない事態になってしまいます。
ですが、安心してください!この血管迷走神経反射性失神に対しては鉄壁の防衛策が存在します!適切な回避法を知り、二次的な被害を最小限にしましょう。
スポンサーリンク経験率高め!血管迷走神経反射とは
痛み(採血時の痛みなど)や長時間の立位、激しい運動(とくに気温が高い状態での運動)、排便・排尿後、ストレス(満員電車乗車時など)によって、急性の自律神経失調が起こり、心拍数の低下や血管拡張を来たし、脳血流の循環障害が起こり、失神やめまいなどの症状が起こること
失神する原因として最も多いものが血管迷走神経反射による失神。健康な人でもなることがある、身近な失神です。
激しい痛みやストレスを感じる
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自律神経失調が起こる
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脈が遅くなったり、末梢の血管が開いたりする
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心臓に戻る血液が少なり血圧が下がる
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脳の血流量が減って冷や汗、めまい、失神などの症状を起こす
たとえば、お腹を壊したとき。トイレでお腹の激痛に耐えているときに冷や汗が出てきて、『あっ、意識飛びそう。』って思ったことないですか?一度くらいは経験したことがある人が、結構な割合でいるのではないかと思います。
もはや、代表的な血管迷走神経反射ですね。
あとは、ドラマでよく見かけるシーン。ショックな出来事があったときなどに、女優さんが『クラッ』となったところを俳優さんが抱きとめる、みたいな。


とにかく、良く出会う症状ということです!!
血管迷走神経反射性失神の回避法!ポイントは瞬発力!?

冒頭でも書きましたが、この血管迷走神経反射性失神には鉄壁の防衛策が存在します。
この失神は立っているか座っているかの状態で発生し、寝ている状態では発生しないため『ヤバイ』と思ったら速攻で横になるのが、最大の回避法です!
ただし、血管迷走神経反射による失神は、前兆があってから失神するまでの間が比較的短いので、回避するには迷わず横になれる決断力と瞬発力が必要です。前兆としては、吐き気がする・気分が悪い・冷や汗が出る・耳鳴りがする・急に眠くなる・めまいがする・あくびが出るなどです。
とはいえ、すぐに横になる場所があれば良いのですが、屋外であるとか、腹痛でトイレから出られる状態じゃないとかだと、結構難しいですよね。
そんな場合は、座ったりしゃがんだりして少しでも倒れたときの衝撃や危険性(頭を打ったり、車道に倒れこんだり)を減らしましょう。
凸なべ、職場で気を失いそうになる
普段、よく身体が弱そうと言われる凸なべですが、風邪も滅多にひかず思いのほか丈夫な方だと思っています。絶好調なことは少ないですが、まぁ仕事する分には支障は無い程度の体調不良なので、記憶に残っている最後の欠勤は、もう10年ほど前になります。
その代わり、休みの日や夜中などに体調が悪化することが多いです。思い出してみれば小学校の時から、熱を出すのは決まって土曜日からとかが多い。その体質は今でも変わりません。
そんな凸なべですが、先日、職場で気を失いそうになりました。
午前中はいつもと変わらない感じで、普通に仕事をこなしていたのですが、昼休みに入ってまもなく、急な腹痛に襲われます。この日は女子力が高まっている2日目だったので、おそらく生理痛ですね。
とてもお昼ご飯を食べられる状態ではなかったので、食堂から自席のあるフロアに戻るため社内を歩いていたとき、冷や汗が止まらなくなり、息も絶え絶えになりながら自席に辿り着きました。
鎮痛剤を飲もうと頭を上げると、もはや意識が飛びそうな感覚だったので、隣の空いている席の椅子と自分の椅子を並べて横に。
いつもは、生理痛もそんなに重い方ではないですし、貧血と診断を受けたこともなし。この日は札幌でも気温が30℃近くまで上がりましたが、オフィス内は空調も聞いてますし暑い感じもなし。熱もないし、脱水もなし。
他に思い当たるものも無かったので、生理による痛みで意識がヤバくなっているのだろうと思い、横になっていれば治るだろうという感じで痛みに耐えていました。
ですが、ここであることに気づきます。
脈が遅い。
普段、60~70台の1分間の脈拍数が、このときは52回/分でした。

そんなことを並べた椅子に横になりながらボーッと考えていると、上司が休養室を開けてくれ『しばらく休んどけ。』と。
恐縮しながらも、ありがたいとベッドで横に。
徐々に冷や汗や生理痛も治まり、1時間ほど経った頃にはスッキリ元通りに!!その後は『凸なべ、フッカーツ!!』とばかりに仕事をこなしました。
以前に経験があったので、今回も『あ~、アレだな。』と思いました。
この『アレ』が、血管迷走神経反射によるもの。反射的に横になったのが良い判断だった、結果オーライといったところですね。すぐ横になれる場所があったのが幸運でした。
まとめ
とにかく、何かしらの前兆を感じたら横になりましょう。無理なら座る、しゃがむだけでも二次的な被害を減らせると思います。『大丈夫、大丈夫』と思っていると、本当に失神してしまう可能性がありますので、我慢せず行動に移しましょう!
血管迷走神経反射性失神は、特に病気がない人でもなる可能性があるので、すぐに病院受診が必要というわけではないですが、何度も繰り返す場合、治療が必要なこともあります。
また、病気が原因で失神する場合ももちろんありますので、失神している時間が長いとか、意識が戻った後も何かしらの症状が残ったりする場合は、心臓や脳の病気の可能性もありますので、病院を受診しましょう。
