帯状疱疹闘病記③~抗生剤の点滴で飲み込み機能は徐々に回復~

入院診療計画書

「ちょっと風邪を引いた」

右耳のピリピリとした痛み以外は、いつもの風邪と変わりなかったと思われた父の症状。その翌日には、急に何も飲み込めなくなるなんて思ってもみませんでした。

凸なべ
ども!「風邪は万病のもと」ということを実感した凸なべです。

 

数分前までご飯を食べていた父が、突如として『飲み込めない!』と言い出した時は、状況を理解できずにいました。

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突然の嚥下障害(飲み込めなくなる症状)に騒然。検査をしても原因は不明。痛みで飲み込めないのではなく、のどに麻酔がかかっているような状態だと訴える父。

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2019年3月4日
頭を抱える男性

帯状疱疹闘病記①~何も飲み込めない!突然の嚥下障害 初期診断は扁桃炎~

2019年3月3日

ひとまず入院して治療をしながら原因を探ることに……。

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入院1日目:患側は右側。左を下にしないと眠れず

病院を受診し、突然発症した嚥下障害(飲み込めなくなる症状)が緊急性の高い脳疾患ではないことはわかり、一安心。ですが、原因の確定には至らず。

何も飲み食いできない状況では、脱水・栄養失調の可能性が高まるため入院して点滴治療が必要と判断され、即日入院となりました。入院して治療をしながら検査を続けていくという方針です。

 

入院が決まり、水分と栄養を補う目的で24時間で持続点滴。さらには、風邪症状もあったことから抗生剤の点滴も1日3回で開始となりました。また、血圧は200台と高いままでしたが、薬を飲むことができない状態であるため、貼り薬が処方となりました。

もちろん絶飲食! というか飲み食いできないので、そうなってしまうというか。
ですが、担当のドクターは飲み込めそうなもので食べる練習を、できるだけ早くからしてほしいという様子でした。なので、荷物を取りに帰って戻ってきたときには、ハイカロリーなゼリーが病室の冷蔵庫に入れられていました。

父談『先生が、一人では食べないでほしいけど、看護師とかいるときに食べれそうなら練習してみるようにって。』

スパルタだな~、と思いました。ですが、ドクターの意図としては「飲み込めるようになれば内服薬で治療ができ、使える薬の幅が広がる」というところだったようです。

 

飲み込みの状態としては、右側に唾液が残ると検査で指摘されましたが、左を向いているとツバを飲み込むことはできるようでした。仰向けで寝ていると、ツバがドンドン溜まってきて溺れそうになる感覚とのこと。

この日は、夜中に38℃を超える発熱があり、点滴で解熱剤を投与。左を下にして横になり、4時間程度は眠れた、と。

入院2日目:嚥下障害に詳しいドクターの診察でも、原因は不明

この日は、耳鼻科外来に他病院から嚥下障害(飲み込み障害)に詳しいドクターが来られるということで、そのドクターの診察を受けることに。鼻から内視鏡カメラ(ファイバースコピー)を入れて喉(のど)の状態を見ながら、水を飲んでみるといった検査が行われました。

凸なべ
だいぶ、むせてました。

ドクターの説明では、『確かに右側の動きが少し悪いが、完全に麻痺しているというところまでは行っていない。』『のどに何かできていたり、通りが狭くなっているといった見た目の異常は見られない。』ということでした。

この段階では、原因は不明と。

 

点滴はしているので脱水などの心配はないが、やはりのどが渇くようで、うがいをして紛らわせているといった状況。歯磨きやうがいなどは問題なくできている状態で、発症前からあったのどの痛みは軽減していました。抗生剤の点滴が効いているということでしょうか。

のどの痛みや腫れなど扁桃炎の症状は改善傾向のようで、ツバの飲み込みに関しては『まだ、顔を左に傾けて(左下の状態で)ないと厳しいけど、昨日より楽に飲み込めるようになった』と言っていました。

のどの違和感(のどにずっと何かがあるような異物感)は残っているし、固形物とかはまだ無理そうという本人談。

 

主治医は『食べられそうなら練習して。』という方針でしたが、病棟の看護師さんからは『無理しないように。』と言われているということだったので、食べるときは看護師さんに断ってということを言い聞かせ、飴(龍角散のど飴)を病室に置いてきました。

飴だけでも食べられるようになれば、口さみしさやのどの渇きも多少まぎれると思ったのです。

 

この日も夜中に38℃の発熱。風邪からくる熱なのか、他に原因があるのか。
入院時の血液検査では、炎症反応と白血球が高値な他は、目立った異常は無しでした。胸のレントゲンも取りましたが、肺炎なども無し。抗生剤の点滴もしているので、解熱剤の点滴を追加して様子を見ることになりました。

入院3日目:造影CTは異常なし

朝には熱も下がり、まずまず眠れた模様。

この日は、首周囲の造影剤を使ったCT検査が行われました。入院前のエコー検査で右側の首の部分に何か貯留物のような塊があるかもしれない、と指摘されていたので、その精密検査といった位置づけです。

凸なべ
結果は、異常なし!!

異常が無いのは喜ばしいことなのですが、原因不明は続きます。

 

検査の結果とともに、『アメ、食べれました~!』という嬉々としたメールが届きました。看護師さんには内緒で食べたようです。ダメって言われるとやりたくなっちゃうのは、いくつになっても同じなんですかね。

何にせよ、少しずつでも改善が見られるのは喜ばしいことです。ですが、アメをのどに詰まらせたとか笑えないので、絶対に寝ながら食べたり、気を抜いたりしないように、しつこいほど言いました。

入院4日目:食事開始! 回復傾向!?

この日は、脳MRIの検査(2回目)。

ドクター的には急激な飲み込み障害ということから、脳疾患の可能性を捨てきれないようで、念のため2回目のMRI検査となりました。
結果は、異常なし。

このMRIの検査でも、症状の改善が見られました。検査の間、仰向けで寝ていることができるように。3日前の1回目のMRI検査の時は、仰向けは5分が限界だったので、良い傾向だと思いました。

 

そして、この日の昼過ぎ、父から驚きの報告メールが届きました。

『昼ごはん食べました! 完食です。』

凸なべ
えっ!? ご飯出たの!? 急に!? 食べれたの!?

 

驚き過ぎて、質問攻めのメールを送りました。
父の話では、検査のあと飲み込み具合を見てくれている先生が立ち合いのもと、お昼ご飯を食べたとのこと。特に問題なさそうなので、夕食も同じようなご飯が出ると言われた、と報告がありました。

開始になったのは【嚥下訓練食】という食事で、昼はゼリー状のご飯と、ヨーグルト。ご飯は片栗粉を水で溶いたみたいな、固いゼリーのような状態だった、と。
凸なべのイメージでは、お粥にもっとトロミが付いている状態のような感じかと思っていました。ですが、実際はまさに固いゼリーでした。ご飯味のゼリー。

食事が開始になって喜んでいた父でしたが、数日後にはこのゼリー状の食事に悩まされることになりました。

 

帯状疱疹闘病記④に続きます。

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