
バセドウ病歴20年以上。
多種多様な自覚症状に悩まされ、一大決心で受診した病院でバセドウ病と診断。内服治療を実施中です。

仕事が長続きせず、出入りの激しい生活を送っていたら、甲状腺ホルモンの値まで落ち着きがなくなってしまいました。
そこで、心機一転?甲状腺の専門病院への受診を決意!
この病院で初めて知った抗甲状腺薬と甲状腺ホルモン薬の併用療法が、凸なべをツラい症状から救ってくれました。
本当に長い付き合いになりましたが、いつか薬を飲まなくても良くなるハズと思い、治療を続けています。
スポンサーリンク甲状腺専門クリニック初診
あまりにも甲状腺くんの落ち着きがなく、上へ下への大騒ぎだったこともあり、甲状腺専門クリニック「上條内科クリニック(現:上條甲状腺クリニック)」を受診。
<甲状腺ホルモン値/甲状腺刺激ホルモン値>

甲状腺機能低下の状態でした。
NEW主治医の治療方針としては、『重要なのはTRAb値。TRAb値が正常にならないうちはメルカゾールは止められない』ということでした。
これまで、凸なべはTRAb値を定期的に検査したことはありません。診断のときに1度検査しただけだったので、衝撃的でした。
TSH受容体抗体(TRAb)とは
甲状腺刺激ホルモン(TSH)の代わりにTSH受容体に結合してしまうことで、持続的に甲状腺を刺激してしまい、甲状腺ホルモンを多量に分泌させてしまう。
つまり、メルカゾールの服用で甲状腺ホルモン値は正常値になったとしても、TRAbが高値のままだと、TSH受容体への刺激が過剰な状態が続くため、内服中止によってすぐに再発する可能性が高いということなのですね。
抗甲状腺薬と甲状腺ホルモン薬の併用療法
初診時は、甲状腺ホルモン値は低値でしたが、TRAb値は正常値よりやや高値でした。このTRAbが正常値の2.0未満にならないと、メルカゾールの中止は不可。
この日の処方は、メルカゾール1日2錠。そして、甲状腺ホルモンを補うためにチラーヂンを1日25μgで併用することになりました。
今ではメジャーな抗甲状腺薬のメルカゾールと、相反する甲状腺ホルモン薬のチラーヂンを併用して服用するという治療法を、凸なべはこのとき初めて知りました。
相反する作用の薬を同時に飲むということに違和感がありましたが、『TRAbが高値なのでメルカゾールは中止できない。でも、甲状腺ホルモン低下状態だから、それを補いながらTRAb値が正常になるまでメルカゾールを継続する』
考えてみれば理にかなっていますよね。
甲状腺ホルモンを補い、甲状腺機能の低下による症状を緩和しながら、バセドウ病治療での大ボスともいえるTRAbが正常になるのを待てるので、患者としてはありがたい治療法だと思います。

順調な経過・休薬
1ヶ月~2ヶ月に1度の受診ペースで、甲状腺ホルモン値・TSH値・TRAb値を見ながらその都度、メルカゾールとチラーヂンの量を細かく調整していただききました。
メルカゾールの1日量とチラーヂンも12.5μg/25μg/50μg/75μgを、さまざまな組み合わせで処方してくださり、『甲状腺に特化した病院だけあるな』というか、まさに匠の技といった感じを受けました。
甲状腺による不快な症状も特になく、仕事も口癖のように『辞めたい』と言いながらも、本気で辞める気はなく、平和に過ごせていました。

クリニックでの治療開始から4ヶ月後、ついにTRAb値を陰性になりました!メルカゾール1日1錠の内服で、甲状腺ホルモン値も正常範囲内で落ち着いた状態を保っていました。
その後、メルカゾールの量を隔日投与(1日おきに1錠内服)に減量して、半年間TRAb値が陰性のままであることを確認し、ついに休薬の許可が下りました!!

順調すぎて怖い
未だかつて無かったような順調さに、何か裏があるんじゃないかと内心ビビりながらも、休薬はかなり嬉しかったです。
『ようやく、ここまで辿り着いた』って感じでした。
休薬してからは、経過観察のために1ヶ月に1度の受診ペース。
<甲状腺ホルモン値/甲状腺刺激ホルモン値>

ハナマルいただきました~!!
※検査結果の紙にホントにハナマル描かれてました笑
休薬後2ヶ月目、3ヶ月目も値はほとんど変動なくハナマル。そして、定期受診が2ヶ月に1回になりました。
ちょっとした違和感
休薬して5ヶ月目の検査結果もバッチリで、『もう治っちゃったんじゃない?』って浮かれていました。
その1ヶ月後、ちょっとした違和感を感じ始めます。大したことではないのですが、ちょっと字が書きづらいというか、ペンが握りづらいというか……。
むくんでいるとか、痛いとかと言うわけではなく、バセドウ病が悪化したときのように震えるわけでもないのですが、本当にただ何となくという感じなのです。
そのときはそれ以外の自覚症状は無かったので、「なんか重いモノでも持ったっけな~?」ぐらいの気持ちでした。
ですが、その後の1ヶ月で無視できない感じの症状が出始めます。
