
バセドウ病という病気をご存知でしょうか?
若い女性がなりやすい病気で、歌手の絢香さんがかかったことで認知度があがりましたよね。

凸なべは、20年以上ある病気を患っています。それが、バセドウ病。
14歳のときにバセドウ病の診断を受けましたが、当時は『何? その病気。」状態でした。
今回は、当時の体調や見た目の変化、それに伴って感じる周りの視線。病院受診を決意するまでのことを書いていきます。
スポンサーリンク初めて指摘されたのは、病院受診の約1年前
甲状腺について初めて指摘を受けたのは、病院受診の1年半ほど前、眼科でのことでした。
12歳の凸なべは、ある朝、起きた直後から目が痛くて涙が止まらなくなるという症状が出て、眼科を受診しました。
原因はドライアイということだったのですが、そのとき診察をしてくれたドクターから最初の指摘を受けます。

父と一緒に説明を受けたのですが『何ですか?それ。』状態。小さい時から特に大きな病気やケガをしたことはなかったので、とりあえず『ありません。』と。

そう指摘を受けました。
のちに、凸なべはバセドウ病と診断を受けますので、このときの眼科のドクターの見立てはドンピシャだったということですね。
バセドウ病の三大主徴(特徴的な症状)の一つである「バセドウ病眼症」による症状が出ていたようです。このとき眼科を受診した理由の「ドライアイ」も、このバセドウ病眼症が大きく関わっていました。
バセドウ病眼症とは~眼が飛び出るってツラいんです~
バセドウ病の特徴的な症状の一つに「バセドウ病眼症(眼球突出)」があります。簡単に言うと、目が飛び出る症状。
バセドウ病の影響を受け眼の周りや後ろに炎症が起きて腫れ、そのため眼球が前に押し出される症状です。
バセドウ病眼症になると、目を見開いたように見えたり、眼が出ているように見えたりするため、周囲から雰囲気が変わった、顔つきがきつくなったといわれることが増えます。
バセドウ病眼症では、上眼瞼挙筋の緊張や眼球そのものが出てくることにより、まぶたを閉じるのが難しくなります。寝ている間もまぶたが開いた状態のためゴミが入りやすく、充血や結膜炎などを招くこともあります。
出典:バセドウ病による眼球突出やまぶたの腫れに注意-目元に症状が出る確率は50% | メディカルノート
凸なべが眼科のドクターに指摘されたのは、一般的な人に比べ眼球が出ていたからだと思われます。バセドウ病とは関係なく眼球が出気味な人もいますけどね。凸なべも「元々ちょっと出てる+バセドウ病」だと思います。
眼球が出ているので瞼(まぶた)が閉じづらく、まばたき時にしっかり閉じ切らないのでドライアイになりやすい。
もちろん自分では閉じづらいとは感じていません。たしかにアイマスクをすると、まばたきするたびに瞼(まぶた)が擦れてアイマスクが動きます。目が疲れたときに良いホットアイマスクとか流行ってますよね。凸なべもときどき使わせてもらってます。気持ち良いのですが、目が出ているとちょっと圧迫感も感じるんです。たまにメガネやサングラスでも、まばたき時にぶつかるタイプのモノに出会います。
目が出ていない人には伝わりづらいですね。すみません。
また、寝ている時も半開きの場合が多いようで、乾く乾く。朝、起きたら目が開きづらかったり、ゴロゴロしてたりすることもしばしば。コンタクト入れたまま寝ちゃったときの朝、みたいな感じですかね。
指摘された当時は自分も親も気づいてはいなかったのですが、凸なべは後々この症状が顕著に現れました。同級生からはガチャピンと呼ばれ、先輩にはガン飛ばしてると言われ……。
そして、自分でもわかるようになったころから、視力もガクッと下がりました。両目とも2.0だった視力が、一気に0.7へ。その後も視力は低下し続け、現在ではメガネ必須です!
今、通院している甲状腺専門クリニックでも、バセドウ病眼症の方を時々見かけます。この病気のことを知っている凸なべでさえも、一瞬ギョッとすることがあるくらい特徴的な目つきになります。※個人差が大きいので、全く変わらない人からガッツリ現れる人まで様々です。

バセドウ病眼症を悪化させる原因は、ストレス・寝不足・喫煙と言われていますが、このキツイ状況でストレスを減らせって無理がありますよね~。
でも、安心してください。この症状は甲状腺機能が正常になって来れば、次第に治ってくることが多いです。

自覚症状と周りの声
眼科受診から約1年後、甲状腺を指摘されたことなどスッカリ忘れていたころ、次の症状が現れます。それが、運動時の激しい息切れと動悸でした。
凸なべは特に運動神経が良いわけではありませんが、長距離走や遠泳など持久力系の運動は得意でした。学校のマラソン大会では必ず10位以内に入るくらい。ですが、この頃から少し走ると息切れがひどく走れなくなり、マラソン大会でも下位から数えた方が早いくらいまでになっていました。
また、バセドウ病眼症によって目つきも変わってきたようで、周りからイロイロ言われるようになりました。
『ガチャピンみたい。』『いっつも睨んでる。』『何見てんだよ、気持ち悪い。』『ガン飛ばしてんじゃねーよ。』
学校でも、塾でも、地下鉄に乗っている時も、道を歩いている時も。実際、周りが言っていないときでも自分のことを言われているようで……。いっつも下を向いていました。
それでも、この時は病院に行くことの怖さもあり受診はしませんでした。息切れと動悸を感じ始めたころ、凸なべの脳裏をよぎっていた病気は『狭心症・心筋梗塞』でした。
実は凸なべが小学2年生の頃、父親が狭心症になり冠動脈バイパスの手術を受けていました。詳しいことはわかっていませんでしたが、そのときの記憶で自分も狭心症かもしれないと思っており、病院に行くのが怖くて怖くてたまりませんでした。
通学も困難なほどの息切れと動悸
自覚症状を感じ始めてから、さらに1年ほど経った頃。症状は目に見えて悪化していました。
- 体育の授業どころか、通学さえも休み休み歩かないと動けなくなるほどの息切れ。
- じっとしていても動悸がする。
- ベッドに横になると、動悸の揺れで身体全体が揺れている感覚になり眠れない。
- 手が震えて字が書きづらい。
- 少し動くと滝のような汗が出る。
- のどが渇いて、1日3Lも4Lも水分を取ってしまう。
- 食欲はあり大食いになるが、体重はどんどん減っていく。もともと小柄でしたが、この時の体重は33kgほどになってました。
- 首が太くなった気がする。ハイネックの服を着ると苦しく感じる。
- いつも37.5℃くらいの微熱がある。
- 太陽の光が眩しく感じる。
学校の健康診断でも、不整脈(頻脈:脈拍数が多い)ことを指摘され、学校生活にも支障が出ていました。そんな状態になっても病院を受診する勇気が出ず、結局は両親に半ば強引に病院へ連れていかれました。
次回は、病院受診から検査・診断などについて書いていきたいと思います。